「放光」展には、--忍者左官・小沼充の「大津磨き」が木村謙一の「絵画」に忍び込む--という副題が付いた。
非直角・不等辺の四角形・三角形のパネルを組み合わせた作品シリーズだが、
一つの作品に1個以上「大津磨き」という土を磨いた左官テクニックによるパーツが含まれて、できあがっている。
左官とのコラボレーションの多い作者ではあるが、個人的「絵画」の世界まで左官を入れたことはこれまでになかった。
「大津磨き」には和紙の繊維が使われていて、斜めから見るとモコモコとした和紙のテクスチャーが見えたりする。
会期中ボクは一つの確信を得た。「磨き」というワザは、「光らせよう」というワザではなく、
土を強くしたい、という左官の「祈り」なのだ。実際、小沼充の大津磨きは、かなり強い。
(Photo 池田 真)


